「学区」にこだわった住宅購入のコツ3選【住みたいエリアがある人必見!】
こんにちは。
LIFULL HOME’S 住まいの窓口note編集部の山口です。
住宅購入を検討中のみなさんのなかには、お子さんが通う学校や保育園を考慮して購入したいと考えている方もいると思います。
そんな方に向け、今回のテーマは「学区にこだわって住宅購入をするコツ」。住まいの窓口のハウジングアドバイザー・松岡さんに聞きました。
家を買うとき、学区ってみんな気にしている?
山口:住まいの窓口のお客様で、お子さんの学区や学校を考慮して住宅購入を検討されている方はどれくらいいますか?
松岡:体感ですが、お子様がいるご家族で3~4割くらいは学区を気にされている印象です。
ただ、「できれば今と同じ学区内がいい」という方から、「絶対今と同じ学区で!」という方まで、温度感は様々ですね。
また、学区よりは少し広いくくりになりますが、同じ保育園を希望して同じ自治体内で住宅購入を希望する方もいます。
山口:想像していたより多いです!お客様が学区や学校を気にされる理由は何ですか?
松岡:子どもを転校・転園させたくないという理由が一番が多いですね。友達ができているのにかわいそうなど、人間関係などを考慮して希望される場合が多いです。
「行政手続きが大変」とおっしゃる方もいます。保育園の場合だと、保活が大変でもうやりたくないと希望されるようですね。
また、行政ごとの子育て支援も違うので、同じ市内・区内で住み替えられるならそのほうがいいと考える方もいるんです。
そのほか、数は少ないですが、「通わせたい学校があるのでその学校の学区に」とおっしゃる方もいます。
学区にこだわって家を買いたいときのコツ3選
①「買いたい土地・物件が見つかるまで待てるか」を考える
山口:では、具体的に学区にこだわって住宅購入したい人向けにコツを教えてください。
松岡:まず、限られた地域で探すのであれば、その地域に強い不動産会社に行く必要があります。不動産会社では、インターネットやポータルサイトに掲載されている以外の土地や物件も取り扱っているので、検討の幅が広がるんです。買い物事情や治安などの情報を詳しく教えてもらえるメリットもあります。
山口:探すうえでは心強いパートナーとなりますよね。
松岡:ただし、その地域に強い不動産会社に行ったとしても、希望する条件の土地や物件がすぐに見つかるとは限りません。そうなると、「見つかるまで待つ」「住まいに求める条件を変える」「学区外でも探す」などの選択肢が考えられます。
山口:「見つかるまで待つ」割合はどれくらいなのでしょうか?
松岡:住まいの窓口を利用するお客様だと、「見つかるまで待つ」と「条件を変える」「学区外でも探す」が半々くらいの印象です。
ただ、見つかるまでとなると、数年単位で時間がかかってしまうこともあります。待つ方のなかでも、他の地域からその学区めがけて引越してくる場合は、購入までいったん賃貸物件に入居する方もいますよ。
山口:数年単位…!
松岡:比較的早く見つかる場合もありますが…。見つかるまで待つとなると、
物件や土地の値段が上がってしまう
住宅ローンの金利が上がってしまう
年齢の問題で自身の住宅ローンを組める予算が減ってしまう
などのリスクもあります。そうしたリスクをとっても待ちたいか、希望する学区内で希望条件の土地・物件が見つかるまで待てるかは、しっかりと考えておく必要があります。
②種別を絞らず幅広く検討する
山口:これは、「注文住宅」「建売住宅」「マンション」などを限定せずに検討したほうがよいということですか?
松岡:はい。エリアが限定される分、幅広く種別を見たほうが可能性は広げられます。
学区内で限定して探しているお客様だと、「希望学区内で自分たちの予算だと中古住宅しか買えないと思っていた」など、住宅種別をご自身で絞り込む方もいるのですが、必ずしも予算が限られている=中古住宅がいい、とも限りません。
山口:というと…?
松岡:私が担当したお客様では、「中古住宅しか無理」と思っていたところ
ハウスメーカーの自社物件を紹介してもらい、新築物件でも希望学区内、予算内に収まった
年収をもとに適正予算を算出したところ、注文住宅も検討できることがわかり、希望する学区内で土地も見つかって注文住宅が建てられた
などのケースがありました。
山口:自分で考える以上に様々な可能性があるのですね。
松岡:そうなんです。検討していなかった種別の住宅を見てみると、考えが変わることもよくあります。アドバイザーとしても幅広く様々な選択肢を提案することを大切にしています。
③学区外の物件も調べて比較検討する
山口:学区にこだわりたい人からすると少し躊躇してしまいそうですが、比較検討は大事そうですね。
松岡:土地の価格はエリアによってだいぶ変わるので、納得感のある住宅購入にするためにもおさえてほしいポイントです。
例えば、希望エリアの隣のエリアだったら数百万円安く購入できる、希望エリアだと建売住宅でないと予算が厳しいところ、少し離れたエリアにすれば注文住宅が建てられる、などの可能性もあります。
山口:エリアを少し変えるだけで数百万円変わるとしたら、学区を限定していた人も悩んでしまいそうですね…。
松岡:そもそもの話になってしまいますが、どこまで学区にこだわるかはあらかじめ考えておくとよいと思います。
お子さんの人間関係や転校への配慮はもちろん大切な視点です。ただ、家は今後40年、50年住むことになるもの。学区にとらわれるがゆえに、選択肢を極端に狭めてしまうことは避けたほうがよいと思います。
実は私自身も幼少期に引越しを経験しているのですが、そのときの友人関係などはあまり覚えがないので…。お客様にはそうした経験も交えながら、学区内の土地・物件と学区外の土地・物件、比較しながら検討することをおすすめしています。
山口:比較検討するときのポイントなどはありますか?
松岡:理想とする住まいの条件をすべて挙げてみてほしいですね。
学区を考慮しているお客様には、学区以外だと予算感と間取りくらいしか希望がない方もいます。一度、理想の条件をすべて挙げたうえで、やっぱり条件よりも学区を優先するのか、それとも理想を少しでも叶えられる別のエリアを選ぶのか、考えてみるのもよいと思います。
後悔のない住宅購入にするために。手間を惜しまずあらゆる選択肢の検討を
山口:最後に、これから学区を考慮して家を買おうと考えている方に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。
松岡:まず自分たちが住宅購入するうえで考えられる選択肢を網羅的に挙げてみてほしいです。学区はもちろん、その他の希望も含めてあらゆる選択肢を検討できたほうが後悔がないと思いますし、納得できる購入になると思います。
あとは、やはり実際にハウスメーカーや不動産会社を訪ねて検討してほしいですね。1社訪問するにも時間がかかりますが、その数時間で今後40~50年と住む家が変わります。手間を惜しまず、ぜひ積極的に足を運んでみてください。
山口:一生に何度とない買い物ですし、学区を考慮するにせよそうでないにせよ、納得のいく選択にしたいですよね。
本日は貴重なお話、ありがとうございました!
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