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住宅価格高騰、コロナ禍3年目...「2022年の住宅購入」ってどうだった?

こんにちは。
LIFULL HOME'S 住まいの窓口note編集部の山口です。
2022年も早いもので、残り1ヶ月ほどとなりました。

年の瀬ということで、今回のテーマは「ハウジングアドバイザーが振り返る 2022年の住宅購入」

様々な製品の価格高騰や長引くコロナ禍は、住宅購入の市場にどんな影響を与えたのでしょうか?
住まいの窓口のハウジングアドバイザー4人に、住宅購入の最新トレンドやお客様の相談に日々対応するなかで感じたニーズの変化、今後の住宅購入市場の動向などを聞きました。


座談会参加メンバー

高瀬さん(画面左上):東京都出身。LIFULLに入社後、全国の工務店の広告支援を経て、住まいの窓口に立ち上げから携わる。現在はお客様向けの動画制作なども担当。
畠山さん(画面左下):富山県出身。賃貸物件のアドバイザーを経て、住まいの窓口ハウジングアドバイザーに。首都圏エリア、関西エリアの相談を担当したのち、現在は東海エリアの相談を担当。
中野さん(画面右上)千葉県出身。入社当初からハウジングアドバイザーとして千葉エリア、埼玉エリアの相談を中心に担当。学生時代に専攻していた化学の研究で培った、論理的な住宅提案が得意。
杉坂さん(画面右下):千葉県出身。アパレル販売員として勤務ののち、ハウジングアドバイザーに転身。現在は関西エリアの相談を担当しており、特に検討を始めたばかりのお客様の条件整理が得意。
※全員、住まいの窓口のハウジングアドバイザー、本文内では敬称略


住宅価格は値上がりの傾向!購入者にはどんな影響があった?

――2022年は住宅に限らず、多くの商品が値上がりした年でした。住宅価格の値上がりによる影響は何かあったでしょうか?

中野:住まいの窓口を通じて注文住宅を購入された方の金額を2021年と2022年で比較したところ、住宅ローンの月々のお支払いで1万円程度負担額が増えています
リモートワークで家にいる時間が長くなった方も増え、光熱費などを気にされる方も多くなった印象です。

畠山:建売住宅を購入された方の金額も同じくらい上がっていますね。お客様のなかでも、金額や値上がりについて気にされる方がとても多かったと感じます。

杉坂:ただ、お客様の予算感に大きな変化はないんです。今までと同様の予算感で住宅を建てる・購入する会社が変わっているという印象ですね。例を挙げると、2年前ならミドルコストの建築会社で建築していたくらいのお客様が、ローコストの会社を選ぶようになったイメージです。

畠山:そうした市況を加味して、ハウスメーカー側も予算を抑えられる規格住宅に力を入れ始めるなど対策をしてきていますよね。

中野:コロナ禍で、自宅にワークスペースを持ちたいと考える方も増えてきています。ご自宅に広さを求めたことで、結果的に購入価格が上がっている側面もあるかもしれません。

高瀬:確かに。ワークスペースに限らず、おうち時間が増えたのでその分家にこだわりを持つ人が増えた側面はあると思いますね。


来年は上がる?下がる? ハウジングアドバイザーから見た住宅価格の今後

――価格面はやはり皆さん気になるところですよね。実際に今後住宅価格はどうなっていくと考えられるでしょうか?

杉坂:この住宅業界でもウッドショックなどは初めての経験なので、業界のプロでもどうなるかの見極めは難しいというのが正直なところです。
ですので、私はお客様には情勢を見極めようとするより、ご自身のご年齢やお子さんの誕生や成長のタイミングなど、ライフプランに合わせて購入時期を考えた方がよいとアドバイスしています。

中野:ハウスメーカーにヒアリングしていると、以前は「どうなるか分からない」という回答が多かったのですが、最近は「値上がりしていくと思う」と回答する会社が増えたように思います。そうした状況はお客様に率直にお伝えしていますね。
また、アメリカのように、日本でも住宅ローンの金利が上がる可能性があります。実際各銀行が10年固定、20年固定など、一定期間固定金利の商品を出してきてもいますし、金利上昇による支払額増加のリスクも考えながら購入する必要があると思います。

畠山:私もまだまだ値上がりする、と見ている人が多いように思います。私の感覚ですが、今のトレンドは1年後くらいの住宅価格に反映されるイメージです。今値上がりのトレンドなら1年後の住宅価格も値上がりしていると考えてよいと思います。
ただ、各種補助金や住宅ローン控除などを活用できますし、購入自体にネガティブにならなくても大丈夫です。住まいの窓口でもこうした価格の高騰を踏まえて、それぞれのお客様に最適なプランをご提案しています。


▼参考:住宅価格の高騰、いつ落ち着くの?低金利のうちに買うべき?【ムック本からご紹介vol.7】


長引くコロナ禍。住宅購入との関連は?

――2022年はコロナ禍も3年目となりましたが、住まいの窓口を利用されるお客様の傾向やニーズに何か変化はありましたか?

畠山:2020年、2021年は、先行きが不透明だったこともあり、住宅購入に踏み出せなかった方もいましたが、2022年はその傾向が少々変わったように思います。コロナ禍は変わらずだけど、待っていても仕方ないよね、という感じで動き出した人が増えた印象です。

中野:コロナウイルスの感染者が増えたことで、前より行動することへの考え方が変わった方が多いように感じます。来店者のなかには、ご自身がコロナウイルスに感染してしまったというお客様もいらっしゃいました。店舗に直接来店される方も増えましたね。

高瀬:コロナ禍になったばかりの頃は社会全体が「動いてはダメだ」という雰囲気でしたが、コロナ禍が長引くなかで行動の意思決定を主体的にする人が増えたのではないでしょうか。
住宅購入を考える動機は主に2つあって、一つは「ライフプランを考えて」、もう一つは「市況がよく、今が買い時だと思ったから」なんです。
割合としては前者が多いので、ライフプラン的に「今だ」と思った方はコロナ禍でも動き出していますね

杉坂:以前私が担当したお客様には、コロナ禍になったばかりの頃はご職業柄収入の変動が激しく、住宅購入のような大きな買い物をするのが怖かった、という方もいました。
今年になって収入の変動幅がある程度見えてきたので、住宅購入を現実的に考えられるようになり、相談に来られたようです。コロナ禍が長くなるなかで生活の見通しがついてきて購入される方は増えていると思います。


「買わなければよかった」という後悔はそうない。住宅を購入したいなら早めの検討を

――皆さんのお話、市況やトレンドをリアルに捉えられていてとても興味深かったです。最後にこれから住宅購入を検討している読者へのアドバイスやメッセージをお願いします!

中野:何年後かには住宅価格がさらに上がっているという可能性は大いにあります。住宅購入を考えているのなら、早めの検討をおすすめしたいです。
郊外志向は以前より強まっているものの、都内に人が増えているというデータもあり、東京一極集中の状態は変わりません。土地なども見つかりにくいので、首都圏での住宅購入を考えている方は特に早めに動いてほしいです。

杉坂:在宅ワークが増えて住宅購入の需要が高まる一方で、供給数が追い付いていない現状があります。ほしいタイミングでほしい物件に出合えるとも限りませんし、100点満点の理想の住宅に出合うのはかなり難しいです。踏みとどまって後悔するよりも、スピード感を持って進めて後悔のない購入にしてほしいですね。

畠山:私からは、変に焦らず自分たちのタイミングで購入を決めてほしいということを伝えたいです。今はSNSなどに情報があふれんばかりにありますし、隣の芝生は青く見えるようなことも多々あると思います。
ただ、あくまで購入するのは「自分たちのための家」です。今家を持つべきだと思うなら早めに動いてほしいですが、そうでないなら待つのも一つの手かなと思います。「自分たちに今必要かどうか」を見極めて検討を進めてほしいです。

高瀬:VUCA時代と言われ、今後のことをなかなか予想できない状況が続いていますが、買う必要性を感じている状況でそれを先延ばしするメリットはあまりありません
「高くなったらどうしよう」と不安を持たれている方も少なくないと思いますが、200万~300万円の値上がりであれば住宅ローンの月々の負担額はそう高くなるものではなく、意外とどうにかなることも多いです。
住宅購入で後悔するのは、たいてい「比較しなかったとき」や「考えに至らない点があったとき」。私のハウジングアドバイザーとしての感覚からすれば、「あのとき買わなければよかった」と後悔する人はそういないです。
迷うならぜひ先に進めてほしいですし、そういうときにぜひ住まいの窓口を活用いただければと思います。


いかがでしたか。
住まいの窓口のハウジングアドバイザーならではの視点からの振り返り、検討の参考となればうれしいです。
住まいの窓口では、住宅市況の知識が豊富なハウジングアドバイザーが皆さんの相談に対応しますので、利用も検討してみてくださいね。

まとめ

・住宅価格は値上がり傾向。2023年も価格は上がる可能性が高い。
・コロナ禍が長くなり、住宅購入に向けて動き出す人が増えている。
・住宅購入の必要性を感じているのであれば、早めに動いたほうがよい。


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